呼吸について

2010年7月20日 (火)

呼吸から整える

Nec_1761梅雨明け10日の激しい暑さのためか、ここのところ、浅くて速い呼吸の人が多い。
ヨーガを始めるまえに、ゆっくり仰向けになって心身を整えてゆくのだが、みんなのお腹や胸の動きにざわつきがある。
屋外と屋内の気温差に皮膚が対応しづらく、身体も疲れやすいのだろう。

こういうときこそ、深くて長い呼吸を。
浅くて速い呼吸は、交感神経を、深くて長い呼吸は、副交感神経を優位にさせる。
副交感神経が優位の状態の身体は、自らのもつ自然治癒力がとても働きやすい状態を保つのだ。

調身・調息・調心。
ゆっくり体の状態を整え、呼吸を整え、そのあとに静かに心が整う状態がやってくる。

心身をリフレッシュさせるなら、吸う・とめる・吐くを、1:2:2の比率に。
4で吸うなら、8とめて、8で吐く。
この呼吸を数分静かにくりかえすだけで、身体も心も驚くほどさわやかになる。
暑くて身体が疲れやすいときこそ、呼吸から整えよう。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年5月14日 (金)

バランスをととのえる

Nec_0104環境がかわって肝の気があがり、交感神経がぴりぴりとする時間が長く続いたり、急に中だるみで5月病のようにやる気がトーンダウンしてしまったり。

この時期は交感神経と副交感神経のバランスがみんな乱れて、心が風邪をひきやすいのです。
どちらもほどよいバランスになるように整えるには呼吸を整えることから。

呼吸はなにも特別な道具や環境は必要なく、意識をするだけでガラリと変わります。
どこでも静かに心地よい座位ですわり、まずは浅くて早い呼吸を意識的にゆっくり深く長く切り替えていきます。
呼吸の比率を1:2:2(吸う:とめる:はく)にします。
心が落ち着き、慣れてきたら1:4:2にします。

一日のなかのどこか時間をみつけて、ぜひ春の気を整えていきましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月28日 (水)

片鼻調気法

Photo 初夏から梅雨にかけての時期は、消化器系と呼吸器系が活性化してきます。身体のなかから湧いてくるエネルギーを閉じ込めず、うまく外に出しながら大地からのエネルギーももらって、通りのいい身体に調整していきましょう。

片鼻調気は交感神経と副交感神経のバランスを調整するのに効果があります。鼻腔のなかの汚れをきれいにしてから、空気のよいところで行います。吸う息も吐く息も音が聞こえないほど静かに、そして一定のリズムを心がけます。

① 快適な座位ですわります。

② 右手の人差し指で右の鼻腔を閉じて、左の鼻腔から静かに身体のなかの空気をすべて吐き出します。その後ゆっくり吸い込んでしばらく左の鼻腔だけで呼吸を繰り返します。

③ 呼吸が落ち着いてきたら、吸気と呼気の間に無理ない範囲で息をとどめてみます。(クンバカ) 肺をすみずみまで使うつもりで穏やかに呼吸します。

④ 左の鼻がクリアになったら、左の鼻腔を閉じて右の鼻腔で同様に行います。

アサナ(ポーズ)をするような場所はいりません。自分が気に入った場所ならどこででも出来るヨーガです。ヨーガは呼吸から。呼吸が変われば身体が変わり、身体が変われば心も変わります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月25日 (日)

呼吸法(部分調気)

Photo 心と身体のバランスがくずれやすいこの時期は、心身をリラックスさせながらそれぞれの呼吸器の筋肉をのびのびと広げ、動きをよくする呼吸を毎日心がけていきます。

調気(呼吸)を整えていく上で姿勢がキーになります。脊椎は見えない糸で吊り下げられたように楽にまっすぐ。無理な力がはいらないように。

正座でもあぐらでも自分の座りやすい座位で行います。あぐらで腰が窮屈に感じる人は尾てい骨の下に布をひいて底上げします。

①腹部での呼吸 

片手を穏やかにへその下の腹部において、腹部をふくらませるようにゆっくり空気をいれ、軽く手で押しながら一定の速さでゆっくり息をはいてゆく。これを数呼吸続ける。

②胸部での呼吸

次は、両肩も腹部も動かさず、胸部をふくらませて胸郭だけで呼吸する。なれないうちは胸に手をあてて気を誘導する。一定の速さで胸郭を味わいながら数呼吸続ける。

③両肩を使って呼吸する

腹部も胸部も動かさず、すうときに両肩を持ち上げ、息をはくとき両肩を下げる。一定の速さで肩甲骨をあじわいながら数呼吸続ける。

最後に腹、胸、肩、眉間とゆっくり息をいれて、吐ききる。

部分をすこしづつ広げて、のびのびと気の通りやすい身体にします。四季を通じてどんなときも身体を整える呼吸法です。ご自分の身体で試してみましょう。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008年5月22日 (木)

ナーディ ショーダン

Nec_0028 今日のミューラシアは先週とはうってかわって人数が多い。心と身体のバランスがくずれて、うつ病などのでやすいこの季節は自律神経を整えることにフォーカスする。

片鼻ずつ丁寧に呼吸し、鼻腔を交互に使うナーディ・ショーダンを行う。右脳・左脳をどちらもバランスよく刺激する。吸気・止息・呼気のバランスは1:2:2。 4で吸う、8とめる、8ではく。 慣れてきたら4で吸う、16とめる、8ではく。 

ヨーガを続けている人たちの呼吸が当初に比べて本当にふかぶかと長くなり、最近とくに肩の力が抜けて穏やかでいい感じである。ピリピリ感がなく静か。頭でとにかく理解しようとする人からはピリピリ感がこっちにまで伝わってくる。リリースできていない。なにかを持って帰ろうという意識に縛られているからだ。

しんどそうやなあと思う。ヨーガもなんでもそうだけど、誰にでもいい!というものはないんだな。出会いのタイミングもあるし、とくにヨーガについては、その人が本当に求めたときにしかその人の人生に入ってこないんだとつくづく思う。不思議なもんだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月20日 (火)

呼吸とこころ

Img_2220 呼吸が浅くてはやいときはこころもザワザワして落ち着かない。

呼吸が深くてゆっくりしているときはこころも静かで澄んでいる。

ヨーガの(ヴェーダンタの)考え方で、面白い言い回しがある。「湖にさざなみがたっているときは、水の底にある美しい石をみることはできない。さざなみがおさまり、湖面が澄んでいるときにだけ、水の底の美しい石を見ることができる」と。

身体という小さな宇宙にも同じことがいえる。さざなみが鎮まれば普段気づかなかった自分の本質部分をゆっくり観察することができるのではないか。ではどうやってさざなみを鎮めればいいのだろうか。

心臓や胃や腸の動きは本人が眠っていても勝手に動いている。これらの器官を自律神経系が司っているからだ。目でものをみたり、ものを食べたりこれは自分の意思。自分の意思でも制御できるし、眠っているときは自律神経が司る唯一の機能が呼吸である。つまり自律神経系に自力ではたらきかけられる唯一の方法が呼吸だといえる。

呼吸がととのえばまず身体がととのい、こころもゆっくりととのってくる。こころがザワザワする日こそフーっとゆっくり息をして、気持ちのいい場所で体中の空気をいれかえて、縛られた気持ちから手を離すことこそヨーガの真髄ではないかと思うのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)