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2010年10月18日 (月)

肺気腫とヨーガ

Nec_0528友人のお父さんが肺気腫を患っている。
ヨーガを行うことでいい状態を維持できないかなと相談を受けた。
クラスのなかにも何人か肺に疾患を持つ方々もいるがもちろん一人ひとり疾患によっても症状が異なる。

遠くに住んでいるお父さんとお母さんを連れて友人がやってきた。
ゆっくりお茶を飲みながら症状を詳しくヒアリングする。
先月入院をして、坂道を登るときはやはり辛いこともあるし、急に差込むように痛くなることもあるという。今は概ね良好な状態のようであるが。

きっとヨーガの呼吸法を正しく使えば、よい状態を保つことが出来るだろうし、心身のバランスも整うだろうとお話する。

今後のテーマを大きく二つにわけてお話。
一つ目として横隔膜の使い方や呼吸を意識して行い、呼吸筋をトレーニングすること、毎日心がける胸郭の広げ方などの説明をする。

二つ目は風邪をひきにくい身体つくりについて。
肺を患っている方は、風邪をひくとすぐ肺に細菌が入って肺炎をおこしやすいのだ。
免疫力をあげるための方法をお話する。
ジャラネティやうがいなどで呼吸器をいつも潤わせ清浄に保つこと。
基礎体温をあげるような食べ物を選ぶこと。
自律神経を整えることなどなど。

お話がすんだあと、実際にヨーガの呼吸法と簡単なアサナを行ってみる。
複式呼吸と胸式呼吸のつかいわけ、クンバカ(保息)を使い呼吸器をすみずみまで使いこなすこと、意識して息を吐ききる練習。
腹筋と呼吸の関係、胸郭の広げかたもゆっくりビデオをまわしながら行う。

おうちでも自分で練習できるようにとにかく専門用語はほとんど使わずわかりやすく、簡単に日常に取り込めるカリキュラムにする。

あるクラスの方が、肺の疾患で半分ほどしか機能していないのだけれど、ヨーガでとても呼吸が深く長く肺の機能を上手に使えるようになって、今年3000メートルのアルプスに登ってこられたんですよとお話する。
「いつか富士山に行ってみたかったけれど、行けるようになるのかな」とお父さんがつぶやく。
ちょっとずつ低い山に慣れ、呼吸の使い方もうまくなったら、大丈夫!とお父さんの背中をたたくと、なんだかお父さんの目にも光がさしてきたようである。
なんと言っても前向きな気持ちが一番大事。
来年ぜひ富士山を目指してほしいものである。

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