白馬八方 無名沢
午後から戸隠リトリートの打ち合わせがあるので、午前中だけさくっと山に入ろうと朝一番のリフトで白馬八方の最上部まで上がる。
平日だというのにすごい賑わい。
テレマークはいないようだが、スノウボーダーや山スキーの人がみんなぞくぞくと山に入っていく。
左手には美しい双耳峰の鹿島槍、竜の背中をもつ五竜、そして右手には間近に白馬と白馬鑓の素晴らしい眺望。
冬の北アルプスをこれほど間近で見たのはいつ以来だろう。
言葉を失う荘厳さである。
ピシリととがった峻険な不帰のキレットをめざしてすすむ。
山から吹き降ろされる冷涼な風は山の神々の息吹のよう。
この山々を自分の目で見れ、山の気配に触れられただけでもここに来てよかった。
と、満足して登った尾根を忠実に下ってスキー場におりる予定が・・・
美しい斜面にひかれて滑り込んでしまった無名沢。
途中からトラバースして元の尾根にも戻ることができず、結局この雪崩の巣のような大きな沢をえんえん滑り降りることに。
雪の崩落あとにびくびくしながら、とにかく迅速に滑る。
風がふいて天候が変わり始めている。
山の神さまにお祈りしつつなんとか最下部までおりる。
沢のクレバスを踏み抜かないようにすべり、なんとか林道にでた。
林道をえんえんすべり下りると車道にでて一安心。
しかしここからスキー場まで5キロくらいあるがどうしたものかと考えていると、後ろからアメリカ人のスノウボーダーが。
ちょっと歩けば小日向の湯という温泉があるから、そこまで行ったらタクシーが呼べるのでシェアしましょうとのこと。(詳しいと思ったら、冬はこの辺に住んで毎日滑っているそうだ)
なんとか無事に車にもどる。
午前中に帰ってくるつもりが、7時間の行程・・・。
打ち合わせに遅れたが、快く待っていてくれた麦星の鈴木夫妻とヨーガリトリートのポイントをいくつか相談して帰路につく。
家についたのは朝2時くらいだけど、山での緊張からか交感神経がバンバンに起きているので、いい香りの麦星カンパーニュとチーズとワインで無事帰還を終わって乾杯した。
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