さよなら、ホールデン・コールフィールド
サリンジャー氏が亡くなったとのニュースを見た。
わたしはこの「ライ麦畑でつかまえて」を、高校時代にそのころ敬愛していた社会の先生からもらったのだ。
非常勤講師だった先生は、学生運動でリーダーをしていたので、何度もブタバコに入ったよと笑いながら話す。
また奥さんもカッコイイ人で、関西では有名女子大学のK女学院で彼女は学生運動のリーダーをしていて「わたしもブタバコによく入ったわよ」って。
ただ記憶するだけのつまらない勉強がきらいで、全然ものが覚えられなくて落ちこぼれの(本当に欠点ばっかりの)わたしを、なぜか気に入ってくれて家に呼んでくれていた。
歴史も年表もなにも頭に入らなかったけれど、先生が授業中に話す「カエサルのものはカエサルへ」というストーリーや、いろいろな人物伝は今もすべて覚えている。
豊臣秀吉が何年になにをしたなんて覚える必要はないよ、彼も毎日楽しく生きていて、結果こうなっただけなんだから、と坂口安吾の「狂人日記」ももらった。
サリンジャーのライ麦畑でつかまえてをもらったとき、「すぐにはピンとこないかもしれないけど、何年かしたら読み返して」と奥さんに言われた。
たしかに、時間がたって読み返すとまた違うものが胸に湧いた。
さよなら、ホールデン・コールフィールド
さよなら、サリンジャーさん。
わたしもライ麦畑のつかまえやくになりたいな。
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