響くもの
ミューラシアで音のイベント。
インドのタブラ奏者アリフ・カーンくんを迎えて、まず日本のうたを紹介するために田中ゆかさんによるハープの生演奏。
ゆかさんの声はとても素晴らしい力を持っていて、それはみんなの心にやわらかく入っていく。
ゆかさんは不登校児の施設などをまわりながら、音によってみんなの心にアプローチしようとしている。
確かに神様が与えてくれたギフトのような、その人の使命を感じさせる歌声だ。
第二部のアリフくんによるタブラ。
彼は34代目で900年続くタブラ奏者の家系。
初めてきちんとタブラの生演奏を聴いたが、これは絶句するほどのものだった。
テクニックがうまいとかリズム感がすばらしいとかそういうものを限りなく超えて、血で演奏しているんだとおもう。
これは何年わたしたちが教わってもだめ、彼のなかを流れる伝統と遺伝子の血。
選ばれた人。
圧倒的にそれを感じさせる音だ。
演奏だけではなくて、短い時間のなかでとても丁寧にタブラのなりたちを説明してくれて、おかげで「すごい!」だけでは終わらずにタブラというものに興味をもつきっかけになった。
タブラという楽器のもつ歴史や演奏方法、トラディショナルな9つのタブラ家系のそれぞれの音の違いなどわかりやすい言葉で説明してくれる。
「タブラは楽譜というものがあるの?」と尋ねると、やはりこれもシタールと一緒で楽譜はない。
「絵を描くのと同じだよ。
キャンバスの大きさを4拍子とか8拍子とかリズムで決めて、そのなかにどんどん描き入れていく。
チェスと一緒で駒の進み方とかそういう一定のルールを守りながら、あとは風景をかいたり色を塗っていくように自分の心のおもむくものをちりばめていくんだ。
タブラをやっていてとても幸せなことは、大きな力(シュプリームな存在)とのつながりをタブラを通して感じること。
自分の師匠や大きな力をリスペクトしながら、タブラにふれる。そしてその存在を感じる。
これはとても幸せなことだ。」
ミユキちゃんとタカちゃんがリードして、アリフくんとのキルタン即興セッション。
打ち合わせ一切なしなのに素晴らしい。
ミユキちゃんの奏でるリーラさん(ハルモニウムというインドの楽器)の伴奏にアリフくんのタブラがエキゾティックに踊りこんできて、とても面白かった。
そのあとのヨーガの集いの時間中も、音の粒子が空間にただよって残っていた。
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