瞑想のとき
山や川や海にでているとき思うことがある。
お寺やヨーガの場で瞑想しているのと同じだ。
ヒマラヤの山のなかをえんえんと歩いているときも、雪山を一歩一歩登っているときも、最初はいろいろな考えが頭のなかをよぎって浮かんでは消え浮かんでは消えするけれど、いつのまにか無心になっている。
ただ自分の呼吸が聞こえ、足は歩き続けているけれど、大地の上で、空の下で頭と心は空(くう)である。
山のなかでは、いらないものがどんどんそぎ落ちていって、ここに今歩いているけどここにいないような気持ちになる。
まちのなかでやるように、気を集めたりしなくても、透き通った光がどんどん身体のなかに入ってくる。
自分まで透けていきそうなのだ。
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