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2009年4月12日 (日)

インド番外編 Ⅷ

Nec_0887ダラムサラの小さなお土産やさんでのこと。

念珠を捜していて、ふらりとのぞいた店でいくつかの念珠のなかに品質のよさそうなルドラクシャがぶらさがっていたので店に入ってさわってみた。

いくらと尋ねるとけっこう高額。

「本物だよ」と陽気な店主が言う。「本物のルダラクシャは、水に浮くんだよ。偽ものは沈むから見ていてごらん」

店番の小僧に水をくんでこいという。

「いや、わざわざ水に漬けなくていいよ。値段も予算より高いから」と言ったが、まあまあ見ていて絶対浮くからという。走ってもどってきた小僧、小さなチャイのグラスに水をくんできている。おっちゃん、困惑顔をしながらぎゅっとグラスにルドラクシャをつめこんで(どぼどぼと水はあふれ)一緒に眺めるものの、コップにみちみちに念珠が入って浮いているかどうかもわからない。

「これじゃわからないね」と一緒に笑い出した。値段も高いしさっさと出ようと思ったけど、おっちゃんが面白くてちょっとしゃべる。

ルドラクシャの意味はね・・・としゃべり始める。ルドラがヒンドゥのシヴァ神の化身、クシャが涙だからシヴァの涙という意味なんだ。これはインドの樹だからね、こういう(他の木の念珠を見せて)輸入品とは違う。オリジナルだからね。

どうも多くの念珠というものはインドネシアあたりから輸入するらしい。

「ブッダが悟りをひらいたのもこの菩提樹の下だしね」というと、その通りだという。「いくらなら買うんだ、値段は相談するよ」というので、実は私はひとつ持っているのよという。ヨーガの自分のグルにもらったのと。

「この珠は108個あってな・・・」  煩悩の数だね。「マントラを胸のうちで唱えながらこうやって念珠を繰ることを・・・」  ジャパだね、といくつかのやりとりがあり「お前は日本人で観光客なのに割とよく知っているな。ヒンドゥ教か?」という。ヒンドゥではないけれど、ヨーガを学ぼうと思ったら自然と知ることになったんだよという。

「でも、今のインドのヨーガの教祖なんてほとんどニセモンだぞ。ひげ生やしてオレンジの服を着たらわしだってすぐにサドゥだしな。それでマントラのひとつも唱えたら外人はみんな喜んでお布施するしな。宗教と信仰は似ているようで違う。人が群れて団体をつくると絶対そこには純粋な宗教がベースであっても、金がついてまわる。本当の信仰というものは声に出さなくても、群れなくても自分の胸のうちにあるものなんだ。」

このおっちゃんなかなか面白い。こんな会話が普通に小さなお土産やさんでなされるのは宗教や信仰がとても自然に生活にとけこんでいる地だからだ。

なんだかんだと40分ほどしゃべっていた。「日本人はあまり値段も聞かず(だからふっかけるんだ)、宗教具をただのお土産としてごっそり買っていくんだよ。あれ、何につかうんだ?」 なるほどね、そうだよな。日本に遊びにきている外国人がわけもわからず仏像などをごっそりインテリアとして買ってかえっていても、ふーんとしか思わないもんな。

結局、おっちゃんの提示する金額の5分の1くらいの金額しか残っていないし(出す気もないので)、「今回はあきらめるわ。でもすごくお話が楽しかったわ。ありがとう」というと、「わかった、今度もう一度来るならそのときはお前の言い値で売るよ(今売ってくれよ)」と。

「カシミールに行くの」というと「おお!あそこは独特の文化があってヒマラヤのふところの素晴らしい場所だよ。気をつけて楽しんでおいで、そしてダラムサラにもまた帰ってくるんだよ」って。「ルドラクシャを買いにね」「そうだ、これを買うためにだ」

握手しておっちゃんと別れた。

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