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2009年1月30日 (金)

今週のわたしの棚

Nec_0716 Nec_0718 Nec_0717_2 Nec_0719本屋にはわたしが選んで顔見せしている棚がある。

毎週テーマを決めて選んでいるのだが、今週は「詩集」。
まあこれもわたしの好みなので響く方にだけのメッセージだ。

棚に並べていた本が売れると、誰かにメッセージが届いたみたいでなんだか嬉しくなる。
詩人ではないけれど、胸にきた詩をひとつ。

宮沢賢治の遺稿 「眼にて言ふ」

だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ゆふべからねむらず
血も出つづけなもんですから
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にさうです
けれどもなんといい風でせう
もう清明が近いので
もみぢのわか芽と毛のやうな花に
秋草のやうな波を立て
あんなに青空から
もりあがつて湧くやうに
きれいな風がくるですな
あなたは医学会のお帰りか何かは判りませんが
黒いフロックコートを召して
こんなに本気にいろいろ手あてもしていただければ
これで死んでもまづは文句もありません
血が出てゐるにもかかはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄なかばからだをはなれたのですかな
ただどうも血のために
それを言へないのがひどいです
あなたの方から見たら
ずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やつぱりきれいな青ぞらと
すきとほつた風ばかりです

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