最近のレビュー Ⅰ
のどを痛めて体調がいまひとつなので、おとなしく週末を過ごすことに。
最近読んだ本のなかでこれはというものを。
「弓と禅」オイゲン・ヘリゲル 著者は明治17年生まれで、初版は昭和31年である。ベルリンからやってきたオイゲン氏は東洋の思想の禅を学びたいと思う。しかし、禅そのものは「教え」というものの対極のものであり、右往左往する彼は「弓」にであう。そこで弓を通しての禅の思想に触れることになる。弓の師について、数限りない矢をはなつがどうしても弓や矢や的に心をとらわれ、「それ」に身体をゆだねることができない。師はなにも言わない、ただ「ちがう」と。「時が熟すのを待ちなさい」と。「ふりつもった雪が自然に笹の葉から落ちるように弓をはなちなさい」
日本人ではなく外国人である彼が試行錯誤しながら、難解な師の言葉に悩み、悩みぬいて力が抜けたとき「それ」があらわれる。ヨーガの言葉の中に「湖の表面が波立っているときは、水底の玉石を見ることはできない。さざなみを沈め、水が澄んだときにこそそれを見ることができる」というものがある。まさにそれこそ禅の思想ではないか。
弓という道を通して禅の思想を自らの体験とともにわかりやすく描いた名著である。
「ベルセルク33巻」 やっと出た・・・でもページを繰るたびうれしいような哀しいような気持ちになる。続きが出るまでまた半年待たなければならないのかと。本当にわたしが生きている間に完結するのかものすごく心配な作品。
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コメント
「弓と禅」は、慧心先生の講演会でお話された中に紹介がありました。
読んでみたい、1冊です。
投稿: orie | 2008年11月 9日 (日) 11時37分
へー、慧心先生さすがだね。
私はレッスンに来てくれている弓の人に教わった一冊なの。古い本だけど、出版社が絶版にせずなんども版を重ねてきちんといい本を世に送りつづけてくれていてありがたいなあと思っています。私は読み終わったから送るよ、読んでみて。
投稿: MARI | 2008年11月 9日 (日) 18時13分