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弟のところにいったとき大量に積み上げられた本の一角で見つけた本。ほこりをふいてパラパラ読んでみるとアングルの変わった写真がたくさん。
私はインドに行くときに全然こういうほかの方の手記を読んでいかなかったのだけれど、これはこういう手記ものの古典で写真もいいよとのこと。
後続の人の参考になるような旅行の情報は一切なく、自分の感じたことがたんたんと書いてある。写真に関する彼の考えにはその通りだと思った。
「インドはなんでも絵になる。大事なのは何を撮るかではなくて、何を撮らないかなんだ。」
画面を見る目、きりとる力。
ただ角度がいいとか、カメラがいいとか、被写体がいいからではない。
ただ美しいだけの写真は胸をうたない。
彼の写真がいいなあと思うのは、彼がその画面に心を動かされたことがわかるからだ。
この本の写真は、後ろに流れているストーリーも感じさせる力がある。
「風と光と二十の私と」 坂口安吾
家の本棚の本がだんだん限界になってきたので整理していたら、後ろの段から出てきた本。以前読んでから時間がたっているので、新鮮な気持ちで読み直した。
坂口安吾は日本人作家のなかで一番好みといってもいいくらいの作家で、「堕落論」に出会ってなんだか雷にうたれたように、彼の作品を読みまくった記憶がある。
この本は当題の小説のほかにいくつかの短編が入っている。
戦後無頼派といわれるが、彼のうそのなさが好きだ。直球である。
野田秀樹が作品として演劇で表現してくれた「桜の森の満開のした」もいい。
今週は棚から掘り出して、坂口安吾ウィークになりそうである。
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